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囲碁をしませんか?
設計部 板倉


 将棋界では藤井聡太棋士(21歳)が八冠を取り話題になりました。将棋人口も増えているようですが、囲碁界でも若手が活躍していて、芝野虎丸棋士(24歳)が十段奪取、名人防衛二連覇をしたり、仲邑菫女流棋聖(14歳)が韓国棋院に移籍したりして話題になりました。 私も囲碁が好きで、退職された伊藤さんに打ってもらっていました。(10回に1回ぐらい勝てたかな?) 今は、NHK囲碁トーナメントの観戦と囲碁ソフトで楽しんでいます。みなさん、囲碁をしませんか?
囲碁の起源
 囲碁の始まりは、4千年ぐらい前の中国と言われています。ただ、中国ではなくインドやチベット発祥の異説もあり、はっきりしたことは分かっていません。古くから中国では、君子のたしなみとして「琴棋書画(きんきしょが)(琴は音楽、棋は囲碁、書は書道、画は絵のこと)」を子供の頃から習わせていて、立派な王様になるには囲碁も勉強したそうです。
 (日本棋院ホームページより)
(八王子囲碁連盟:枕草子に登場する碁より)
古典にも登場
 701年に制定された大宝律令のなかに「碁」に関する記述がすでにあり、日本には5世紀ころ朝鮮を通して他のいろいろなものと一緒に渡ってきたという説が有力とされています。
 清少納言の随筆「枕草子」の178段「したり顔なるもの」で碁に関する一節があります。
「碁をうつに、さばかりと知らでふくつけきは、又こと(異)所にかかぐりありくにことかたより目もなくして、多くひろひとりたるもうれしからじや。ほこりかにうちわらひ、ただの勝ちよりはほこりかなり。」
訳】「碁を打つとき、相手は自分の方に弱い石があるのに気づかず、欲張って別のところに打っている間に、自分は思いもよらぬ所から打って眼形を奪い、ついに本体の大石を取ってしまう。こんな勝ち方はうれしいものだ。高笑いして、地を囲ってただ勝つよりずっと誇らしい。」
 また、反対に上手ぶって相手の石を取ろうと打ち下ろしたところ、失敗して相手の石は生き、自分の方の石は死んで拾い取られた心地。という一節もあります。
 
 清少納言の気持ちがよくわかります。昔も今も人の思いは変わらないもので、碁を打っていて 古の人(=清少納言)と同じ思いになれるとは、面白いものです。
エッセイ
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